乳腺炎・乳腺腫瘍などメス犬がかかりやすい病気に気を付けよう

 

犬も人間と同様に、性別によってかかりやすい病気が異なります。
高齢犬になると病気の罹患率が高くなるため、若いうちからケアをしてあげるようにしましょう。
今回は、メス犬がかかりやすい病気について解説いたします。

①乳腺炎

乳腺炎は、出産後のメス犬に起こりやすい病気です。
細菌感染を起こすことで、乳腺が腫れることや痛みが発生することがあります。
乳首周りをよく観察して、病的な色の乳汁が出ていないか、腫れていないかなどをチェックしてみてください。

②乳腺腫瘍

乳腺腫瘍は、乳腺にしこりができる病気です。
いわゆる、乳がんです。
ただ、すべての乳腺腫瘍が悪性とは限りません。
悪性と良性の割合については、半分くらいだと言われています。
乳腺から、乳汁や膿などが出てくることもあり、先に述べた乳腺炎と混同しやすい病気です。
この乳腺腫瘍は、避妊手術を受けるのが遅かったメス犬、避妊手術を受けていないメス犬が発症しやすいとも言います。

愛犬に避妊手術を受けさせるのはかわいそうだと考える飼い主さんもいるかもしれません。
乳腺腫瘍になる確率を下げることができるので、愛犬の健康のためにも早めに避妊手術を検討したほうが良いでしょう。

③皮膚腫瘍

皮膚表面にできる腫瘍のことです。
悪性リンパ腫、肥満細胞腫、扁平上皮など病気があります。

④子宮蓄膿症

子宮蓄膿症は、子宮内で細菌感染を起こしてしまう病気です。
発情期を迎えたメス犬や高齢のメス犬がかかりやすいと言われています。

いつもよりも水を飲む量が増える、お腹周りが膨らむ、元気がないなどの症状が出たら要注意です。
放置すると、腎不全などの腎臓系の病気を発症するリスクもあるため、早めに対応するようにしましょう。

⑤偽妊娠

偽妊娠は、実際には妊娠していないのに、乳首から乳が出てくることや乳腺が腫れるなどの症状ができる病気です。
中には、子育ての準備をしようと、人の目が届かない場所で巣作りを始めるメス犬もいます。
偽妊娠を起こす原因については、プロゲステロンが多く分泌されるからではと考えられています。
基本的には、積極的な治療をせずに、そのまま放置していても問題はない病気です。
ただ、症状がひどいときには、かかりつけの動物病院へ相談してみてください。

⑥免疫介在性溶血性貧血(IMHA)

免疫介在性溶血性貧血は、体内にある抗体が自分の赤血球を攻撃する病気です。
食欲が落ちることや無気力になる、疲れやすくなるなどの症状が出る場合があります。
悪化すると白目が黄ばむことや黄疸が出ることもあります。
マルチーズ、プードル、シーズー、オールド・イングリッシュなどの犬種がこの病気にかかりやすいといます。

■定期的に健診を受けることも重要

さまざまな病気を紹介していきましたが、病気によっては発見しづらいものもあります。
発見が遅れてしまうと、見つかったときには手遅れである可能性もありますので、定期的に健診を受けるのがおすすめです。

 

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