オス猫の去勢手術。する?しない?

愛猫の去勢手術について、メリット・デメリットと注意事項をご紹介します。

去勢手術とは?

去勢手術は、オス猫の精巣を摘出する手術の事です。猫を飼う際、子猫のうち(生後半年~1歳の間)に去勢手術を行うことが推奨されています。また、この時期を過ぎても5歳、10歳で去勢手術をする猫ちゃんもいます。費用は病院によりますが10万円~15万円が相場なようです。

去勢のメリットは簡単にまとめると、猫の健康寿命を延ばすためにあります。

病気の予防

オスの猫がかかりやすい病気である立腺肥大症精巣腫瘍の予防効果が報告されています。他にも感染症のリスクを抑えることにつながります。

発情のストレス緩和

去勢手術をすると、発情を抑制することができます。発情期に交尾ができないというのは猫にとっては本能に逆らっており非常に大きいストレスになります。そして人間同様にストレスは体調や寿命に悪影響を及ぼします。
ただし、発情を経験した猫の場合は後から去勢しても効果がない場合もあります。高齢になるほど、手術のリスクも高まる為、1歳以上の猫の去勢は獣医師と入念に相談してください。

マーキング行為緩和

マーキング行為で悩まれて去勢を決断する飼い主さんを何人も見てきました。効果は大きいですが、一度でもスプレー行為をした猫ちゃんのマーキングを完全にやめさせるのはやはり難しいです。

もし、愛猫がまだ発情期を迎えていないようであれば去勢をお勧めします。病気リスクや精神的な負担が少なくなることから猫ものびのびとした生活ができ、長生きにもつながるでしょう。
また、飼い主さんも発情期の鳴き声に悩むことがなく、お互いにとって去勢手術はとても大事です。

一方でデメリットもあります。

繁殖できない

当然ですが、去勢すると繁殖できなくなります。

麻酔のリスク

手術行為には常にリスクが付きまといます。麻酔や傷口からの感染症など、日本の獣医師レベルあ高いので可能性は低いですがやはり不安になるところです。猫の去勢は対応実績豊富な先生が多いので安心して任せることができる病院を探してみましょう。

太りやすくなる

ホルモンの影響と、エネルギー消費が減ることからメタボリックシンドロームに注意する必要があります。これは去勢手術の有無にかかわらない話ですが、カロリーや分量に気を遣った食事を与えるようにしましょう。

日本で飼育されている猫のうち80%は去勢手術を受けているという報告もあり、一昔前に比べると飼い主さんの理解も深まっていると感じます。ご自身と愛猫の生活を左右する選択になりますから、慎重に判断してくださいね。