夏の暑い日、アスファルトやコンクリートの表面温度が非常に高くなり、犬の肉球が火傷する危険が増しています。そのため、夏のお散歩は早朝か火が落ちてからの時間帯で行く事をお勧めしています。肉球の火傷についての問題は近年ニュースにも取り上げられており、多くの飼い主さんが注意を払うべき重要な問題となっています。そんな中でも、いまだに日中帯にお散歩をしている方をちらほら見かけ、憤りを感じます。
今回は、犬の肉球が火傷する原因とその症状について詳しく掘り下げていきます。
◾️犬の肉球が火傷する原因
高温の地面
夏の日中、アスファルトやコンクリートの温度は非常に高くなります。地面の温度は気温の2倍以上になることがあり、これは犬の肉球に深刻なダメージを与える可能性があります。
直射日光:太陽の直射日光がアスファルトやコンクリートに直接当たると、その表面温度は急速に上昇します。例えば、気温が30度の場合、地面の温度は50度以上になることがあります。
反射熱:建物や車の窓からの反射熱も地面の温度を上昇させる一因です。この反射熱が、アスファルトやコンクリートの温度をさらに高くします。
犬の肉球の特性
犬の肉球は非常に敏感であり、高温に対して特に弱いです。肉球は犬の足の裏にある柔らかいパッドで、歩行時の衝撃を吸収し、滑り止めの役割を果たしています。しかし、この柔らかさが災いし、高温にさらされると簡単に火傷してしまいます。
肉球の構造:肉球は厚い角質層で覆われているものの、その下は非常に敏感な皮膚組織があります。高温にさらされると、この角質層がダメージを受け、下の組織まで影響を及ぼします。
犬の汗腺の少なさ:犬は人間のように全身で汗をかくことができず、主に肉球の汗腺を通じて体温調節を行います。このため、高温の地面に長時間触れると、体温が上がりやすくなります。
◾️肉球の火傷の症状
軽度の症状
軽度の肉球の火傷は、飼い主が気づかないうちに発生することが多いです。しかし、いくつかの兆候を見逃さないようにしましょう。
赤み:肉球が赤くなり、炎症を起こしている状態です。触ると熱を持っていることがあります。
軽い痛み:犬が歩き方を変えたり、肉球を頻繁に舐めることで痛みを示します。このような行動は、歩行時に痛みを感じている証拠です。
中度の症状
中度の火傷になると、症状はさらに顕著になり、犬の行動にも明らかな変化が見られます。
水ぶくれ:肉球に水ぶくれができることがあります。これは皮膚が高温にさらされた結果、水分が溜まっている状態です。
歩行困難:犬が歩きたがらない、あるいは足を引きずるようになります。痛みのため、散歩を嫌がることが多くなります。
重度の症状
重度の火傷は、緊急事態としてすぐに獣医の診察が必要です。以下の症状が見られる場合は、直ちに対応する必要があります。
皮膚の剥がれ:ひどい場合、肉球の皮膚が剥がれてしまうことがあります。これは感染症のリスクも高くなります。
出血:肉球が出血している場合、深刻なダメージを受けている証拠です。すぐに応急処置を行い、獣医に連絡しましょう。
まとめ
犬の肉球は非常にデリケートであり、夏の暑い日には特に注意が必要です。アスファルトやコンクリートの高温は、犬にとって火傷の危険があることを忘れず、適切な対策をしてあげる事が重要です。安全な時間を選ぶ事が一番ですが、万が一火傷をしてしまったかもしれない場合は、飼い主が注意深く観察し早期に症状に気づくことで、愛犬の健康を守ることができます。愛犬のために、夏の散歩時には十分な配慮を忘れないようにしましょう。
コメント