水を飲まないペットが心配…脱水症状のサインと今すぐできる対処法

気温が上がる季節になると、ペットの「水分不足」が深刻な健康リスクになります。特に猫や高齢犬は元々あまり水を飲まない傾向があり、飼い主が気づかないうちに脱水が進行することも…。

この記事では、「ペットが水を飲まないときの原因」「脱水のサイン」「自宅でできる対処法」について、動物の専門家の知見をもとに解説します。

 

なぜペットは水を飲まないの?

ペットが水を飲まなくなる背景には、いくつかの理由があります。

1. 環境の変化
引っ越しや模様替え、新しい家族(赤ちゃんやペット)の登場など、生活環境の変化はストレスになり、水を飲まない要因に。器の場所が変わっただけで飲まなくなる子もいます。

2. 水の温度やニオイ
水道水のカルキ臭や温度が嫌で口をつけないこともあります。とくに猫は水の鮮度や清潔さに敏感です。

3. 食事からの水分で足りている
ウェットフード中心の場合、食事から多くの水分を摂っているため、飲水量が少なく見えるケースも。とはいえ、猛暑時はそれだけでは不十分なこともあります。

4. 健康上の問題
口内炎や腎臓病、膀胱炎などで痛みを感じて水を避けるケースもあります。とくに急に飲まなくなった場合は注意が必要です。

 

脱水症状のサインとは?

脱水は命にかかわる重大な症状です。以下のような変化が見られたら、すぐに対応を。

・皮膚をつまんでもすぐ戻らない
・歯ぐきが乾燥している、粘り気がある
・食欲の低下、元気がない
・尿が濃い、量が少ない
・目が落ちくぼんで見える

高齢や子犬・子猫、慢性疾患のあるペットは特にリスクが高いです。

 

自宅でできる水分補給の工夫

ペットが自発的に水を飲みたくなるよう、飼い主ができる工夫はたくさんあります。

1. 器の素材や配置を見直す
ステンレスやセラミック製の器に変える、複数の場所に水皿を置く、などで飲水量がアップすることもあります。

2. 流れる水を試す
猫や一部の犬は「流れる水」が好きです。ペット用の自動給水器がおすすめです。

3. ウェットフードを活用
いつものごはんに少量の水やぬるま湯を混ぜてあげると、自然に水分摂取が増えます。

4. 味や香りをつけてみる
鶏のゆで汁や、ペット用ミルクを薄めて与えると飲みやすくなる子も。ただし糖分や塩分に注意。

それでも飲まない場合は獣医師へ

どんなに工夫しても水を飲まない場合や、ぐったりしている・嘔吐や下痢を伴うなどの症状がある場合は、すぐに動物病院へ。点滴などの医療的な水分補給が必要になることもあります。

 

 

まとめ

暑くなるこれからの季節、「水を飲まない」は放置できないサインです。

・原因を見極めて早めに対応
・脱水の兆候は毎日チェック
・飲水量アップの工夫を
・異変があれば早めに病院へ
ペットの健康を守るためにも、「水を飲まないこと」を見逃さず、日頃から様子を観察してあげてくださいね。