猫に多いストラバイト結石の症状と予防法

ペットシッターとして日々たくさんの猫ちゃんのお世話に伺っている中で、尿路結石症の一つであるストラバイト結石は、とってもよく聞く問題の一つです。ストラバイト結石は、猫の尿路に結石が形成されることで、痛みや排尿困難を引き起こします。今回は、猫に多いストラバイト結石とはどんな病気なのか、その症状や原因、治療法、そして予防策について詳しく解説します。



◾️ストラバイト結石とは?

結石の種類

ストラバイト結石は、猫の尿路に形成される結石の一種です。主にリン酸アンモニウムマグネシウムから構成されており、アルカリ性の尿で形成されやすいのが特徴です。結石が尿道や膀胱に詰まると、排尿が困難になり、感染症や腎臓への負担が増えることがあります。

ストラバイト結石の症状

⚫︎初期症状
頻尿:何度もトイレに行くが、少量しか排尿しない。
血尿:尿に血が混じる。
痛み:排尿時に痛がる、声を上げる。

⚫︎重症化した場合の症状
排尿困難:全く排尿できなくなる。
食欲不振:食事を摂らなくなる。
嘔吐:頻繁に嘔吐する。
脱力感:元気がなくなり、動きたがらない。
これらの症状が見られた場合、早急に動物病院を受診する必要があります。

◾️ストラバイト結石の原因

食事の影響

高マグネシウム含有:食事中のマグネシウム含有量が多いと、結石が形成されやすくなります。
アルカリ性の尿:食事の内容によって尿がアルカリ性に偏ると、ストラバイト結石のリスクが高まります。

水分摂取の不足

水分摂取量の不足:猫はもともと水をあまり飲まない動物ですが、水分摂取量が不足すると、尿が濃縮されて結石が形成されやすくなります。

遺伝的要因

品種特性:一部の猫種は遺伝的に結石ができやすい傾向があります。

◾️ストラバイト結石の診断

獣医師による診断

尿検査:尿のpH値や結晶の有無を確認します。
超音波検査:膀胱内の結石を確認します。
レントゲン:結石の大きさや位置を把握します。

◾️ストラバイト結石の治療法

食事療法

療法食:結石を溶かすための専用フードを与えます。これにより、尿のpH値を調整し、結石の形成を防ぎます。

薬物療法

抗生物質:尿路感染症がある場合は、抗生物質で治療します。
結石溶解剤:結石を溶かすための薬を投与することもあります。

外科的治療

カテーテル:尿道に詰まった結石を取り除くためにカテーテルを使用します。
手術:結石が大きい場合や、他の方法で取り除けない場合は、手術で結石を取り除きます。

◾️ストラバイト結石の予防策

食事管理

適切なフード選び:低マグネシウムのフードや、尿のpH値を調整するための専用フードを選びます。
バランスの取れた食事:適切な栄養バランスを保ち、尿のアルカリ性を避けるようにします。

水分摂取の促進

新鮮な水の提供:常に新鮮な水を用意し、猫が飲みやすい環境を整えます。
ウェットフードの利用:水分摂取量を増やすために、ウェットフードを取り入れることも効果的です。

定期的な健康チェック

定期検診:定期的に動物病院で健康チェックを受けることで、早期に異常を発見できます。
尿検査の実施:尿検査を定期的に行い、尿のpH値や結晶の有無を確認します。



まとめ

ストラバイト結石は、猫にとって非常に痛みを伴う病気です。しかし、適切な予防策や早期発見・治療を行うことで、健康を維持し、快適な生活を送ることができます。食事管理や水分摂取の促進、定期的な健康チェックを通じて、愛猫の健康を守りましょう。何か異常を感じたら、すぐに獣医師に相談することが大切です。

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