猫の骨折。治療費はどのくらいかかる?

身のこなしが華麗な猫ですが、実は骨折での怪我をすることが多い生き物でもあります。今回は、もし我が家の猫が骨折した場合、いくらくらいの治療費がかかるのかを実例をもとにお話ししていきます。

骨折箇所や状況にもよりますが、10万円〜150万円と幅があります。(入院費や全身麻酔、検査費用など全て含む)

10万円〜15万円

単純骨折で骨のずれがない場合や、あまり力をかけない箇所の骨折であれば、「外固定法」と呼ばれる処置を行います。この処置では手術は行わずギプスや添木を行うので猫の負担も治療費の負担も少ないです。入院はある場合とない場合がありますので状況に応じて先生に判断してもらいましょう。手術がないとはいえ、検査費やレントゲン代、お薬代に通院費(1~2ヶ月)などなかなかにお金がかかります。

15万円〜30万円

単純骨折で手術が必要な場合であれば20万円程度で治療が完了し、必要があればギプスを装着して1ヶ月ほど過ごすこととなります。猫の怪我が理由でシッター依頼を受ける時にはこのケースが一番多いです。気合十分な猫の場合にはギプスをしているにもかかわらず、高いところへ登ろうとしたりするので再落下による怪我にも要注意です。

30万円〜150万円

一方で、折れた骨が縦に割れていたり、ギプスをできない太ももや上腕などの骨折となると治療費が跳ね上がります。この時、治療費に大きな幅が出ますがこれは飼い主さんに一任されています。
骨折の手術では「骨プレート固定法」「髄内釘固定法(髄内ピン法)」「創外固定法」と3つの手法があります。骨折の度合いによって最適な術式を選択できるのが一番良いですが、費用の都合で、最適ではなくても処置が可能な方法を取る相談も可能です。
下の写真は髄内ピン法で骨折手術を行い30万円程度かかったそうです。最適な治療の場合は専門病院へ行き120万円ほどかかるということで飼い主さんは髄内ピン法をを選択されました。

上記が髄内ピン法の施術後のレントゲン写真です。骨内部にピンが入っていますね。

骨折はお金がかかります

猫の骨折は放置すると化膿や内出血で命の危機となることもあります。必ず病院へ連れて行ってあげてください。また、高額すぎる治療が必要な場合には、ほとんどの病院で最安治療とベストな治療の選択肢を提示してくれますので安心してください。
突然の大きな出費で慌てなくて済むように、ペット保険に入っておくのも安心です。補償範囲によりますが安ければ月額700円程度から加入できるものもあるようです。ぜひ探してみてください。