愛犬の肥満は放っておくと危険です

犬の「生活習慣病」の中で、特に増加傾向の肥満と糖尿病について今回は考えたいと思います。
可愛くおねだりして欲しがると与えてしまう気持ちはとてもよくわかります。
ですが愛犬の健康を考えると肥満はよくありません、肥満の犬は糖尿病にもかかりやすくなります。
肥満と糖尿病は他の病気を引き起こす要因にもなるので注意しないといけません。
ですが飼い主さん次第で防げる病気なのです。
肥満と糖尿病についてみてみましょう。

肥満のチェック方法

飼い主さんは次の3つのポイントから愛犬の体型をチェックしてみてください。

・背中に触れたときに背骨が確認できますか。
・脇腹をなでると助骨が感じられますか。
・上から見たとき腰のくびれはありますか。

以上の3つのポイントを全てクリアできれば肥満の心配はないでしょう。
愛犬の体重を気にする飼い主さんが多いようですが、体重が増えても数字の指標だけでは一概には肥満とはいえません。筋肉や骨がしっかりしていれば問題はありません。
数字の前に体型をよく観察することが大切です。

なぜ肥満はダメなの

脂肪が多いと老廃物を体内にため込みやすい状態になってしまいます。
さらに血液中の脂肪が増えて動脈硬化を招き、心臓などの臓器に負担をかけ悪影響を及ぼします。
また手術の際に肥満犬は麻酔薬が脂肪に溶け込んで麻酔にかかりにくく、さめるまでにも時間がかかり、麻酔事故の確率が高くなります。
元気に過ごしていて、今のところ目立った症状がなくても、肥満の状態が続いているなら改善が必要です。

糖尿病になりやすい子

過食や運動不足による肥満や遺伝などが原因で血糖値をコントロールするホルモンの分泌が不足したり、作用しなくなることから糖尿病は起こります。
犬の糖尿病は、中高齢で発症することが多く、7歳を超えると糖尿病を発症するリスクが高くなリます。性別差があり、男の子より女の子の方がおよそ2~3倍糖尿病になりやすいといわれています。女性ホルモンが、インスリンの効きに関与していると考えられているためです。未避妊の女の子が最も糖尿病にかかりやすくなります。
肥満から糖尿病になるといわれているので、肥満を予防することが大事です。

自宅でできる肥満ケア方法

肥満の原因のほとんどは、食事内容と運動不足によるものです。
まずは、お散歩をたくさんして運動量を増やしてあげましょう。
ですが、肥満が進むと関節に負担がかかって運動させられない場合があります。
そんな場合は「ハイドロセラピー」という水の浮力を利用して関節負担をかけずに水中を歩かせるトレーニングがおすすめです。

肥満の原因として「食べることしか楽しみのない生活」から食べることが生きがいになってしまって肥満になってしまっている場合が多くあります。
食卓から人の食べ物を与える習慣がある犬はおねだりを覚えます。つい与えてしまうと太らせる原因になるので、与えないことを徹底してください。ドッグフードを与える場合もなるべく早食いさせず、時間をかけて食べられるように工夫しましょう。器に突起があって食べにくくなっているものもあります。
ドッグフードを入れたおもちゃなどを投げて取りに行かせるような遊びも効果的です。
おやつの与えすぎで肥満になっている場合がありますのでおやつを与える場合はドッグフードで調節するなど注意してください。

まとめ

肥満をケアするためには、生活習慣を変えてあげることが必要です。
太っている犬の飼い主さんは同じように太っている傾向があるようです。
その場合は飼い主さんの生活習慣病も心配されます。
飼い主さんの生活習慣も愛犬と一緒に見直してみて、家族みんなで健康になりましょう。