同居のペットが亡くなった時、残された犬や猫はどこまで理解しているの?

同居していたペットが亡くなったあと、残された犬や猫の様子を見てこんなことを感じたことはありませんか。
「この子、あの子がいないことをわかっているのかな」
「探しているように見えるのは、気のせい?」
「元気がないのは、私が泣いているから?」
ペットロスの中で、飼い主さんは自分の悲しみだけでなく残された子の気持ちまで背負ってしまうことがよくあります。
答えのない問いだからこそ誰にも聞けず、ただ胸の中でぐるぐると考えてしまう。
そんな方も少なくありません。
犬や猫は「死」を理解しているの?
結論から言うと、犬や猫は人間と同じように「死」という概念を言葉や意味として理解しているわけではありません。
ただし、「いつもと違う」「戻らない」「何かが終わった」という変化を五感を通して感じ取っている可能性は高いと考えられています。
犬や猫は、
・匂いの変化
・体温や動きの違い
・周囲の空気感
・飼い主の感情の変化
こうしたものにとても敏感です。
同居していた仲間がいなくなるという出来事は彼らにとっても大きな環境の変化であり、
「いつもの日常が崩れた」という感覚として伝わっていると考えるのが自然です。
よく見られる行動の変化
多頭飼いや同居の経験、現場でよく見られる反応には次のようなものがあります。
・よく一緒にいた場所に行く
・家の中を探すように歩き回る
・食欲が落ちる
・眠る時間が増える
・甘えが強くなる、または距離を取る
・元気がなくなったように見える
これらは必ずしも「悲しみを理解している」証拠ではありません。
けれど、
・仲間の不在による戸惑い
・生活リズムの変化
・飼い主の感情への反応
が重なって起きている行動だと考えられます。
人間で言えば、「理由はわからないけれど大切な存在がいなくなり、世界が変わってしまった」そんな状態に近いのかもしれません。
「悲しんでいる」のか、それとも別の感情?
ここで多くの飼い主さんが悩むのが、「この子も悲しんでいるの?」という問いです。
正直に言うと、犬や猫が人間と同じ形で“悲しみ”を感じているかどうかは、はっきりとはわかっていません。
ただ確かなのは、
・安心していた存在がいなくなったこと
・日常のパターンが崩れたこと
・飼い主の雰囲気が変わったこと
これらが犬や猫にとって、ストレスや不安になっているという事実です。
それは「悲しみ」と呼ぶか、「不安」と呼ぶかの違いであって心が揺れている状態が起きていること自体は確かだと言えます。
飼い主がしてあげられること
残されたペットに対して、「何かしてあげなきゃ」と思う気持ちはとても自然です。でも無理に元気づけたり普段と違う特別なことをする必要はありません。
大切なのは次のことです。
日常のリズムをできるだけ保つこと
ごはんの時間、散歩の時間、寝る場所。
「いつも通り」が安心につながります。
静かに寄り添うこと
無理に構わなくても大丈夫です。
同じ空間にいて、声をかけ、触れられる距離にいるだけで十分です。
飼い主自身の感情を責めないこと
悲しんでいることは悪いことではありません。
感情を押し殺す必要もありません。
犬や猫は、飼い主が感情を持っていることそのものを受け止めています。
変化が長く続く場合
数週間以上、
・食欲が戻らない
・極端に元気がない
・体調不良が続く
といった状態が見られる場合は環境変化によるストレスだけでなく、体調面の影響も考えられます。
その時は、獣医師や信頼できる専門家に相談してください。
それは過剰でも弱さでもありません。
最後に
同居のペットが亡くなった時、残された犬や猫がどこまで理解しているのか。
その問いにはっきりとした答えはありません。
でも、気にかけていること、寄り添おうとしていること、その姿勢自体がすでに十分なケアです。
正解がわからなくても、完璧にできなくても、同じ時間を静かに過ごしていることが何よりの支えになります。
そして、飼い主さん自身の悲しみもどうか置き去りにしないでください。
悲しみは愛していた証です。
