猫が水を飲まない時の冬の対策|寒い季節に増える理由と安全に水分補給させる方法

冬になると、猫が急に水を飲まなくなったと心配になる飼い主さんは多いもの。
普段ならガブガブ飲む子が、冬だけ水皿にほとんど近づかない…。
「あれ?大丈夫?」「脱水にならない?」と不安になりますよね。

実は冬に猫の飲水量が減るのはよくあることで、気温・湿度・行動量など複数の理由が関係しています。
ただしそのまま放置すると、膀胱炎・腎臓病・尿結晶などのトラブルにつながる可能性があるため、早めの対策が大切です。

この記事では、冬に猫が水を飲まない理由と、今日からできる簡単な対策をペットシッター視点で分かりやすく解説します。

1. 猫が冬に水を飲まなくなる理由

①寒さで活動量が低下する
猫は寒い季節になると動きがゆっくりになります。
体を動かす量が減る → 喉が渇く頻度が減る → 結果として飲水量が低下。

②冷たい水を嫌がる
冬の水道水は想像以上に冷たく、猫によっては「冷たくて飲みたくない」と感じることがあります。

③空気の乾燥で”気づかない脱水”が起きる
暖房で乾燥した室内は、水分が体から奪われやすい状態。
猫自身は喉の渇きに鈍感なため、気づかないうちに水分不足に。

④冬は水の匂いを感じにくくなる
気温が下がると水の匂いが弱くなり、猫が水に興味を持ちにくくなることがあります。


2. 今日からできる“水を飲ませる工夫”

①水の温度を「常温」にする
冬の冷たい水は避け、室温に近い常温の水を置いてあげるのがおすすめ。
電子レンジで軽く温める(数秒)だけで飲むようになる子も。

②水飲み場を増やす
猫は“置き場所”で飲む量が大きく変わります。
おすすめは以下の3〜4ヶ所:

  • リビング
  • 寝室付近
  • 高い場所(猫が好む)
  • 静かな部屋の隅

「動線に水がある」=飲む回数が増えるため、即効性があります。

③ウェットフードを活用する
飲まないなら「食べて水分を取る」方法へシフト。

  • ウェットフード
  • スープ状のおやつ
  • ウェット+少量のぬるま湯を混ぜる

これだけで1日+30〜60mlの水分補給が期待できます。

④自動給水器を試す
流水好きの猫には効果抜群。
「音」「流れ」「匂い」がプラスされるため、興味を引きやすいです。

⑤水皿を交換する(素材を変える)
冬は金属の器が“冷たすぎて嫌”になる猫もいます。

  • 陶器
  • ガラス
  • プラスチック

このあたりが冬は◎

⑥加湿器を使う
湿度が30%台になると猫も脱水しやすくなります。
湿度40〜60%を目安にすると体の水分が奪われにくくなり、自然と喉が渇きやすくなります。


⑦こまめに水を交換する
冬は水を交換する回数が減りがち。
でも“新鮮さ”は飲水量に直結します。

  • 夕方
  • 寝る前

最低この3回でOK。

3. 注意が必要なケース(受診の目安)

猫が以下の症状を見せる場合は 病院へ相談が必要 です。

  • 明らかに水を飲まない
  • 尿の回数が減る
  • 尿が出にくそう
  • トイレでずっと踏ん張る
  • 下痢や嘔吐が続く
  • 元気がない

特にオス猫は尿路トラブルを起こしやすく、命に関わるケースもあるため注意が必要です。

まとめ

冬は猫の飲水量が自然と落ちる季節。
そのまま放っておくと、膀胱炎や尿路結石などの体調トラブルにつながることもあります。

今日からできる対策は…

  • 常温の水を用意する
  • 水飲み場を増やす
  • ウェットフードで水分補給
  • 自動給水器を使う
  • 陶器など冷たくない器に変える
  • 加湿器で乾燥対策
  • こまめな水交換

ちょっとした工夫で、飲む量が変わります。
冬こそ「飲水ケア」が健康を守る第一歩。
愛猫が快適に冬を過ごせるよう、できることから取り入れてみてください。

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